neutron Gallery - junaida 展 『FANTA』 - 
2004/8/30Mon - 9/5Sun 京都新京極 neutron 5F gallery


Artist , Works

「あったかさとつべたさのハンブンコ、でも、ぬるくない」 僕は絵を描く時、 この感覚だけをたよりに創作をする。 それは、僕にとって絵を描く時だけの事ではなくって、 音楽を創る時、人と接する時、生活の全てにおいて、 僕という人間を創りだしている感覚なのかもしれない。 それはまるで、自然の中に身をゆだねた時や、 涙が出るほど美しい風景に出逢った時の、 なんと言って表現したらいいかわからない、 神秘的な感覚に似ていると思う。

僕にとってのファンタジーの世界は、 抽象と具象の共存だと思う。 僕が絵に向かう時、 まず机の上に真っ白な紙と鉛筆をおいて、少しだけ目を閉じる。 そうして浮かんでくる極めて衝動的なイメージや感情の波を、 まるで抽象画を一気に描きあげるような感覚で描くと、 気付くとファンタジーの世界の具象として表現されているのだ。 なんだかややこしいけど、ヒラベッタク言うなら、 僕は絵を描く時はなぁんにも考えていないのである。 ただただ、日々を生きる自分に正直に筆を走らせるのだ。 それだけに、出来上がった絵を見た人に、 頭の中がファンタジー?って言われるけど、 それはズバリ当たっているのかもしれない。

誰の中にも不思議な世界は存在していると思うし、 それが頭の中か心の中か、ポケットの中か、人それぞれではあっても、 僕の絵を見て、その人の中の不思議の世界の住人が、 ひょっこりと顔を出してくれれば、僕はとっても嬉しい。

絵を描く時、僕は間違いなくファンタジーの世界の住人として、 見た事もない生き物と会話をして、見た事もない景色に感動している。 そしてそれは僕にはとっても心地の良いことなのだ。