neutron Gallery - 松村貴樹 展 『beLLa』 - 
2004/6/29Tue - 7/4Sun 京都新京極 neutron B1 gallery


Artist , Works

【 作家、作品紹介 】


自分の中の想像の世界を形に現したいと最初に思ったのは、幼稚園の頃だったと思う。 もちろんその頃は何気なく、テレビアニメのヒーローやそういったものを粘土で作っ たり、紙にクレヨンで描いたりとごくありふれた行為であった。ただ、それによって 喜びを得るという感覚は、今にも続いており、それが原点だったのではないかと思う。 そして、そのままの気持ちで小中高と過ごしてはいたものの、具体的に何かを作った りという事は全くと言っていいほどしてはいなかった。自分が何になりたいかと言う 事を真剣に考えだしていたが、結局、頭の中では見出せずにいた。そんな時友人に誘 われるがままニューヨークに旅行に行った。何気ない観光で行ったその先にもやもや した気持ちに対する答えがあった。以前から好きだった「Basquiat」「Jackson Pollock 」「Andey Waholl」そして、様々な近代芸術の実物を見てその素晴らしさに 圧倒された。写真などで見て知っていたものの、それを目の当たりにするとよりいっ そうそれがすごいものなのかを肌で感じられた。そして、同時にこんなにすごいもの を毎日見られるニューヨークという環境にも憧れを抱いた。そして、帰国後すぐに専 門学校を辞め渡米を決めた。決めた1年半後にそれは実行に移されようやくニューヨー クに到着。英語もままならない状態でギャラリー周りや美術館めぐりそして、自宅で 製作を続け1年が過ぎ、「National Academy Of Fine Arts」に入学。今まで、全く技 術的な事を習わなかった私はこの学校でまず基礎から学んだ。形の取り方、筆の使い 方、紙、インク、様々なもの知識、それと同時にそのものを使う楽しみにいたるまで。 これは推測でしかないが、アメリカ人の教え方が肌にあっていたのだと思う。何故な ら、教えるという事において、もちろん人による事は確かだが、比較的、彼らは否定 する事をしない。自主性にまかされる部分が大きいそして、いろんなアイデアを提 供してくれる。自由な発想を支援してくれる環境は、私の気持ちを支えてくれた様に 思う。こんな環境の中で生活をしていた私は、漠然とながら自分が形に現したいと思 うものが、いま見えてきている。それは、私が決して理解できない気持ちやものであ る。例えば、女性であったり自然、そして、感性といったものである。つまり、数値 や論理的な思考によってはかれないものを、キャンバスや紙の上に、たとえそれが抽 象画であったとしても、具体化したいということである。それは、人を好きになると いう気持ちにも似ているのかも知れない。分からないから好きになる。そして、それ を手に入れたい。そんな気持ちである。そして、具体的に私が作っているものに対し て書けば、版画の魅力は同じものを何枚も作れると同時に、かなり高度な技術ではあ るが、偶然をコントロールするという私が尊敬する「Jackson Pollock 」がやっての けた手法を別のメディアで出来るものだと思う。そして、ドローイングに関しては、 アイデアだしの原点である。ペンを取り、その上で構成を決め、描き進めるに連れて アイデアが生まれそれが形になりアイデアという意味で完結する。話が前後するが、 その延長線上に今版画がある。しかし、メディアに固執している訳ではない。そこか ら、違うメディアを使ったとしても表現方法が違うというだけで、私の作品に対する スタンスというのは変わらないでそこにある、と信じている。