neutron Gallery - 佐原誠 展 - 
2003/12/2Tue - 7Sun 京都新京極 neutron B1 gallery


Artist , Works

【 作家、作品紹介 】

作品制作を意識し始めて10年が経とうとしている。毎回何らかの課題を持って創作活動を 行ってきた。その毎回の課題とは別にとても儚い感情がぼんやりとした視界となって、私 の中に積み重なってきたのを感じ始めた。

空間に放たれた作品達は本当にそのもの自らだけで存在できるのだろうか?ただ一方的に 意見を放つだけの作品ではいけない。今、この世の中には無秩序に節度もなく、とどまる こともなく多くのものが生まれている。しかしそれらがどれほど日常の中に存在できえて いるのか疑問を感じる。多くのものが生まれ、混沌であるからこそ、意識できるのであろ うが、私が生み出すものが生きる上で必要か否かである。

脱ぎっぱなしのジーンズやストーブの上のやかん、ベッドの横の目覚まし時計、、、生活 において全てのモノは「衣」、「食」、「住」に関わっているいることが非常に多い。そ れらには道具としての機能だけの魅力や愛着ではない感情に訴える何かがある。その何か を抽出したものがものを生み出す上でとても大事な要素だと感じる。その機能を求める少 し前くらいの距離感。その距離感をコントロールしてみることが、私に何かを見させてく れるかも知れない。